条件

2010/03/04(木) 編集
556:条件 1/20:2006/10/08(日) 22:36:01 ID:EUV4xzVj


  二十歳をすぎたばかりの、独身の青年があった。
  大変な美男子であり、スタイルもよかった。
  この青年、他にとりえが無いのを自覚しているので、


      ∧_∧  +. r――――――――――――
   .+ ( *´∀`))  < ハンサムであることに
     (    ノ   | モナの存在価値があるモナ。
      |   |  〉    ー―――――――――――
     (__)_)


  そう思い込んでいた。
557:条件 2/20:2006/10/08(日) 22:37:46 ID:EUV4xzVj


  しかし、ハンサムが生きがいとなると、困った点がひとつある。
  美しさは、歳をとるにつれ 低下するのだ。


  r―――――――――――――――――――
  | ああ、歳をとりたくない。
  ー、
    | それができるのなら、悪魔と取引して
    | 何もかも渡したって後悔しない。
    ー――――――――――――y―――――

         ____
         |\\   |
         | ∧__∧ ∧_∧
         |(∩´Д∩  i|ll )
         |( J    し     )
          ̄ ̄ ̄ ̄ |  ○ |
               (__)_)



558:条件 3/20:2006/10/08(日) 22:38:51 ID:EUV4xzVj


  .:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::.:.:..:.:.:.::
  お前のその願い、手伝ってやろうか。
  :.::.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:


            | / /
  /|
    |    ,ヘ     ,、
    |   / 'ー-/ |
    |  / 丶    ヽ
    |  l        }
    |  ヽ^ /⌒ヽ  /
    |   ` !   !   ヽ.



559:条件 4/20:2006/10/08(日) 22:39:54 ID:EUV4xzVj


  r――――――――─―
  | あ、あなたは誰です。
  ーy――――――─――

               チョ
            ('Α`) コン
             (::::::)
             l l
              r―^――――――───
    ∧_∧     | 誰だとは何だ。
   (`  ; )     | お前の要望に答えて
   ∩ ∩ )     .| 出現してやったのに。



560:条件 5/20:2006/10/08(日) 22:40:45 ID:EUV4xzVj


  r――――――――――――――─
  | すると、あなたは悪魔…
  | なぜ、こうも簡単に出てきたモナ。
  ー――v―――――――――――─
             r―――――――――――――――─
             | お前は理屈も何もない無茶な願いを
             | 真剣になってとなえた。
      ∧_∧    ー――――y――――――――――─
     (; ´Д`))
     (    ノ      ('Α`)
      | | |       (::::::)
     (__)__)        l l

       r―――――――^――――――――──
       | そこが気に入った。
       | そういう不合理な人を相手にするのが
       | 悪魔は楽しいわけだ。
       ー―――――――――――――――──



561:条件 6/20:2006/10/08(日) 22:41:48 ID:EUV4xzVj


      r――――――――――――――─
      | どうだ、願いかなえてやろうか。
      ー――――――――――――y―─
  r――――――――――――─‐
  | そりゃあ、ぜひ頼みたい。
  | しかし、その代償に
  | 魂をくれとか言うんじゃあ…
  ー――v―――――――――─
                   r―――――――――――
      ∧_∧         | そんなことは言わないよ。
     (; ´Д`)         ー―y―――――――――
     ( つと )      ('Α`)ノ
      〉  〉 〉       ((::::::)
     (__)__)        l l

         r―――――――^―――――――─―
         | しかし、条件はつくからな。
         | そうしなければ、やってて面白くない。
         ー―――――――――――――――─



562:条件 7/20:2006/10/08(日) 22:43:32 ID:EUV4xzVj


  r――――――――
  | どんな条件モナ。
  ーv―――――――
       r―――――――――――――――─―――
       | そうだな……
       | お前の幸運を犠牲にしろ。
       | 普通以上の幸運は一切、お前が拒絶する。
       ー―――――y――――――――――――─

          ('Α`)
          (ノ::::)
           l l
        っ       r―――――――――――――──
    ∧_∧ っ     | ええと……
   (  ; ´)     < 別にいいモナよ。 今までだって
   (    つ      | 幸運に恵まれたこともないモナ。



563:条件 8/20:2006/10/08(日) 22:44:29 ID:EUV4xzVj


  r――――――――――───────────―
  | じゃあ、それで決まりな。
  ー―、
     | お前が幸運をこばんでいる限り、
     | 若く、ハンサムな特長の失われることはない。
     ー―――――y――――――――――――─―

          ('Α::.
           ( .:::..
            .::.   スウ …
  \人/
    ∧_∧      r――――─――
   ( ; Д)^)    < あ、消えた。
   (     ノ     ー―――――─



564:条件 9/20:2006/10/08(日) 22:46:12 ID:EUV4xzVj


  ~ 次の日 ~


  r――――――――――――
  | あ、お札が落ちてるモナ。
  | 運がいいモナ。
  ー―――――――――y――
           ∧_∧
          (´∀` *)
          と    と
           (⌒)ノ
           .:: し'..::::.
    ___
   ノ5000ノ
    ̄ ̄~



565:条件 10/20:2006/10/08(日) 22:47:38 ID:EUV4xzVj


  ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
  若さを保ちたいなら、
   , -―─-、  幸運を犠牲にするんだな。
  /       ヽ ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
  |  ノ .::::.ヽ l
  ヽ   △   /)
   >    (っ)           |  十
       /ヽ       ,へ  レ の ー-,
       /  \-――-/  ヽ      ~
      l            |
      /   -―   ―-  ヽ
      |     __   U |   r―――――――─
      ヽ    ノ::::::::l    ノ   | これを拾っては
       ゝ    ̄~    <  <  いけないモナ!
      /⌒ヽー――/⌒ヽ \  ー―――――――‐
      (  ノ:5000::ヽ  )  }



566:条件 11/20:2006/10/08(日) 22:48:39 ID:EUV4xzVj


  しばらくたったある日。青年のところへ電話があった。


  r――――――――――――――――─――
  | あなたの出した懸賞のはがきが
  | 特賞に当たりました。 おめでとうござます。
  ー――y―――――――――――――─――
                 ||
                 ||
                 ||
    ∧∧ D         ≫       C ∧_∧
   (,,゚Д゚)○    ____  ≪   ___   ○(´∀`*∩
   (,   ,ノD~~| 田|   ||  | 田|~~C(    ノ
                  ||
                  ||
         r――――――――――――^―――─――
         | 本当モナか。
         | どうせ当たらないだろうと思っていたモナ。
         ー―――――――――――――――─――



567:条件 12/20:2006/10/08(日) 22:49:39 ID:EUV4xzVj


          r――――――――――――――
          | あ、ちょ、ちょっと待ってください。
          | いりません。 辞退します。
          ー――――――――――――v―
                 ||
                 ||
                 ||
    ∧∧ D         ≫        C ∧_∧
   (,,゚Д゚)○    ____  ≪   ___   ○(´Д`; )
   (,   ,ノD~~| 田|   ||  | 田|~~C(  ⊂ )
                  ||
                  ||
  r――^―――――――
  | そうですか。
  | 欲のないかたですな。
  ー―――――――――



568:条件 13/20:2006/10/08(日) 22:51:02 ID:EUV4xzVj


  欲がないのではない。
  ひとつの欲のために、幸運を犠牲にしているわけなのだ。


    _____________________
    |
    |:::::::::::::::: ニ チ ャ ン 遊 園 地 :::::::::::::
  _|______________ r―――――――――――――――
  | || || || || || || || || || || || ||  | おめでとうございます。
   ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | あなたは 百万人目の入場者です。
      |                     | 世界一周旅行をさしあげます。
      |                    ーy――――――――――――――
      |                           |      |
      |                           |      ./⌒ヽ
      |                  ∧∧     |     /:::{   }⌒ヽ
      ∧_∧             (^ー^*)    |     {:::::ヽ__,ノ   }
     ( ;´Д)             OC |     |  /|_/| ム ヽ__,ノ
     と   つロ           ノノハハゝ    (・)ω(・) )  ノム
      〉  〉ヽ.             し∪     /|。|__|。| 〉ノ ノ
      (__)_)                    (_(    (__)ー'~
                                 l___ハ___|
  r――^―――――――――――──―     .(;;;;;;)(;;;;;;)
  | え、ちがいますよ。
  | 実はこれ、偽物の入場券なんです。
  ー――――――――――――――──



569:条件 14/20:2006/10/08(日) 22:51:58 ID:EUV4xzVj


  r――――――――――――――
  | あなたは俳優になるべきです。
  | たちまち人気が出ますよ。
  | どうですか。
  ー――y――――――――――─
                   \
                     r――――――――――─
    彡ノハミ            | だめ だめ。
   ( `∀´)     ∧_∧  | そんな自信ありません。
    (:つ:V::::つ    (Д`; )  ーy―――――――――─
    〉::::::〉:::〉     ⊂    )        \
    (,,_),,_)     /  O /              \
             (__)__)               \



570:条件 15/20:2006/10/08(日) 22:53:01 ID:EUV4xzVj


  r――――――――――――――─――
  | 君はなかなかの好青年だな。
  | 気に入った。
  | どうだ、私の娘と結婚してくれないか。
  ー―――――――――y――――――─

           ∩_∩
           (@∀@-)  ___
           (::::(S)::::::)  | 社長 |
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
       |                |
       |                |
      ∧_∧ __________|
     (  ; ´)
     (    )    r―――――――――─――
     | ○ |   < いえ、それが困るのです。
     (_X_)    | なにとぞ、お許し下さい。
               ー―――――――――─―‐



571:条件 16/20:2006/10/08(日) 22:53:55 ID:EUV4xzVj


  年月がたってゆく。
  青年は依然として、若々しくハンサムだった。


  r――――――――――――――――――――─
  | ぱっとしない日常で あまりいいこともないけど、
  | モナは満足だモナ。
  ー――――――――――――y―――――――─
         ____
         |\\   |
         | ∧__∧ ∧_∧
         |( *´∀(    )
         |(    (    )
          ̄ ̄ ̄ | ○ |
              (__)__)

     r―――――――^―――――─―
     | これからも
     |  幸運を拒絶し続けていくモナ。
     ー―――――――――――─――



572:条件 17/20:2006/10/08(日) 22:54:46 ID:EUV4xzVj


  ある日、訪問者があった。


      r─────────────────
      | 医学研究所から参りました。
      | 科学の発達は、
      | すばらしいワクチンを作りあげました。
      ー──────────y──────

      ∧_∧
     ( ´∀`)       ∧_∧
  __(    )____.  (・∀・ )
     | | |    /|__,( <X>  l  __
     (__)_)  //   | |【∪】
            .//   (_,(_,)
           //
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



573:条件 18/20:2006/10/08(日) 22:55:37 ID:EUV4xzVj


  若さをいつまでも保つ作用があるものです。
  すばらしい効き目。


             {二二}
           /::::..  \
           |`ー--一''´|
           |:::::...    |
           |::::::::::..    |
           |:::::::.    |
           |::::....    |
           ``'ー--一''´


  しかし、当分の間 量産は不可能です。
  希望者が多すぎて、扱いに困るほどです。



574:条件 19/20:2006/10/08(日) 23:00:38 ID:EUV4xzVj


       r─────────────────
       | そこで抽選をしたところ、
       |   あなたが第一号に選ばれました。
       ー―────────y─────―─

      ∧_∧
     (´Д` )      ロ ∧_∧
  __(    )____  ∩(・∀・ )
     | | |    /|__\ <X>  ヽ  ___
     (__)_)  //   〈 〈\ 【∪】
            .//    (_,,) (_,)
           //
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/   r────^───────────―
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 今の若さが、ずっと保てるのですよ。
                   | ご幸運、おめでとうございます。
               ー──────────────――



575:条件 20/20:2006/10/08(日) 23:02:19 ID:EUV4xzVj


   r────────────
   | いえ、間に合ってます……
   ー──y─────────

    ∧_∧
    (´Д` )       ロ ∧_∧
  _(    )_____  ∩(・∀・ )
     Y  人     /|__\ <X>  ヽ  __
     (_,) J  ))) //   〈 〈\ 【∪】
            .//    (_,,) (_,)
           //
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



576:( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2006/10/08(日) 23:05:51 ID:EUV4xzVj


  「ごたごた気流」より

    「条 件」   原作:星新一

  でした。



【引用元】 ☆名作ショートショートをAA化しよう☆第二十五幕

ごたごた気流 (角川文庫)
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この記事へのコメント
  1.    AAな名無し - :2010/03/04 (木)
  2.      チョ
      ('Α`) コン
       (::::::)
       l l

    かわいい
  3.    AAな名無し - :2010/03/05 (金)
  4. 米1ですでにいいたいことが書き込まれていた
  5.    AAな名無し - :2010/03/05 (金)
  6. 若さを失いたくない

    永遠にハンサム

    でも幸福はNG

    ハンサムなのでモテモテ

    結婚

    契約違反で一気にブサイクに

    テーレッテー

    …的なストーリーと予想していたが。
  7.    AAな名無し - :2010/03/05 (金)
  8. テーレッテーは違うだろw
  9.    AAな名無し - :2010/03/05 (金)
  10.          \   テーレッテー     /
               \  ∧_∧   /
                 |∩( ・ω・)∩|<せめて老いを知らずに
               / 丶    | / \  安らかに死ぬがいい・・・
             /     ( ⌒つ´)    \
  11.    AAな名無し - :2010/03/06 (土)
  12. そのクスリ使っておけば幸運を受け入れても老いなくなるのにーってオチ??
  13.    AAな名無し - :2010/03/15 (月)
  14. 若さを保っているのは悪魔のおかげではなくて、まだ若いから
    そして今まで幸運を拒んだからクスリを貰えるチャンスができたってこと
  15.    AAな名無し - :2010/10/09 (土)
  16. 俺には7が何を言っているのかさっぱり解らねえ
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